ドローンの夜間飛行の申請ルール・手順とライトなどの条件を行政書士が解説

ドローンの夜間飛行の申請ルール・手順とライトなどの条件を行政書士が解説

こんにちは、ドローン専門行政書士の宮崎です。

ドローンで幻想的な夜景を撮影したいけれど、申請手続きが複雑でハードルが高いと感じていませんか。

許可なく飛ばして法律違反にならないか、と不安に思う方も多いでしょう。

ここでは夜間飛行の正しい定義から、具体的な申請手順までを徹底解説します。

本記事を読めば、適法かつ安全に夜間のドローン飛行を行うための具体的なステップがわかります。

ドローンの「夜間飛行」の定義と航空法の基本ルール

ドローン 夜間飛行 夜間撮影

「夜間」とは何時から何時まで?

航空法では日出から日没までを昼間と定めています。そのため、日没から翌日の日出までに行うフライトが夜間飛行に該当します。

国立天文台「こよみの計算」を使った正確な時刻の調べ方

日没の時刻は季節や地域によって大きく異なります。

正確な日没時刻は、国立天文台のウェブサイトにあるシステム「こよみの計算」で調べられます。

飛行する場所と日付を入力して、正しい時間を事前に確認しましょう。

日没の時刻の調べ方(簡易版)

こよみの計算スクリーンショット
  1. 計算日時の欄にて飛行させる日を入力
  2. 計算地点の欄にて指定方法で飛行させる市町村名を選択
  3. 計算内容の欄にて一番上の「日の出入り・南中時」の横の「Go」ボタンをクリック
  4. 結果の欄の「入り」の時間が日没時間(画面では17:54)

100g未満のドローン(トイドローン)は夜間飛行の規制対象外

機体重量が100g未満のトイドローンは航空法の規制対象外です。そのため夜間に飛ばす際も航空法上の許可は不要になります。

ただし小型無人機等飛行禁止法や、自治体の条例は適用されるため、飛行場所のルールには十分な注意が必要です。

無許可で夜間飛行をした場合の罰則

許可を得ずに夜間飛行を行った場合、航空法違反として50万円以下の罰金が科せられます。

宮崎のひと言アドバイス

夕暮れ時でまだ明るいから大丈夫と自己判断して飛ばし、取り締まりの対象になるケースが後を絶ちません。

日没時刻は1分単位で厳密に適用されるため、飛行前に必ず確認する癖をつけましょう。

ドローンの夜間飛行を行うための3つの条件

ルールの文字ブロック

① 機体の条件:視認性を確保する「ライト」の装備

夜間でも機体の向きや姿勢を正確に把握できる、LEDライトなどの灯火が必要です。

多くの市販ドローンにはあらかじめ備わっていますが、付いていない場合は後付けで赤や緑のライトを装備します。

なおナイター設備などで、飛行エリア全体が十分に照らされている場合は除きます。

② 操縦者の条件:「夜間飛行の訓練実績」

暗闇のなかで、機体を意図したとおりに操縦できる技術が求められます。そのため申請を行う前には、まず10時間以上の基本操縦の経験が必要です。

加えて、暗所や屋内での対面飛行や8の字飛行など、一定時間の夜間飛行訓練を済ませておく必要があります。

③ 安全管理の条件:補助者の配置と立入管理措置

安全を確保するため、以下の3つの対策を必ず講じる必要があります。

  • ドローンの特性を深く理解した補助者を配置する
  • 日中の明るいうちに飛行経路や周辺の障害物を事前確認(ロケハン)しておく
  • 離着陸場所に十分な明るさの照明を設置する

宮崎のひと言アドバイス

補助者なしでの申請も理論上は可能ですが、夜間の単独飛行は非常にリスクが高いです。実務においては確実な安全対策として、経験豊富な補助者を必ず配置するようにしましょう。

夜間飛行に必要な許可・承認申請と「包括申請」の注意点

虫眼鏡とびっくりマーク

DIPS2.0を使えばオンラインで自分で申請可能

夜間飛行の許可申請は、国土交通省のオンラインシステムから自分で行えます。アカウントを作成し、機体情報と操縦者情報を登録して申請手続きに進みます。

日時・場所の「個別申請」と期間の「包括申請」の違い

申請方法には大きく分けて2つの種類があり、用途に合わせて選ぶ必要があります。

比較項目包括申請個別申請
対象期間最大1年間特定の日時のみ
対象場所日本全国(または都道府県指定)飛行経路・住所を具体的に特定
手続きの手間1度で長期間カバーできる飛行計画ごとに申請が必要
飛行の制限標準マニュアルの制限が多く不可能な飛行がある安全対策や独自マニュアルにより柔軟に対応可能

包括申請では原則不可となる飛行方法(DID地区・目視外飛行など)

包括申請を取得していても、以下の飛行方法はマニュアルで禁止されています。

  • 人口集中地区での夜間飛行
  • 夜間における目視外飛行

これらの飛行を行う場合は必ず個別申請を行い、具体的な安全対策を盛り込んだ「独自マニュアル」の作成が必要です。

※ 独自マニュアルに関しては「ドローン包括申請における「独自マニュアル」の必要性と書き方【行政書士が解説】」を参考にしてください。

宮崎のひと言アドバイス

包括申請を取ったから、どこでも夜間飛行できると勘違いしている方が多いです。

特に住宅街などでの夜間撮影は、包括申請ではできないことを飛行当日に知って、撮影を断念せざるを得ないトラブルも起きています。

事前に飛行エリアがDIDに該当するか確認し、必要に応じて個別申請を済ませておきましょう。

ドローンの国家資格と夜間飛行の関連性

CHECKで確認作業のイメージ

夜間飛行をするために特定の資格や免許は必要?

夜間飛行を行うために国家資格は必須ではありません。資格を持っていなくても、従来どおり国土交通省への許可申請を行えば飛行可能です。

国家資格で「夜間飛行の限定解除」をしておくメリット

二等以上の国家資格を取得し、夜間飛行の限定解除を済ませると、国土交通省への事前の許可や承認申請が不要になる場合があります。

ただしこの特例を適用するには、機体認証を受けたドローンを使用し、立入管理措置を講じるなどの一定の条件を満たすことが必要です。

毎回必要だった申請手続きが免除になる条件とは?

具体的には、上記の条件をすべて満たせば、「カテゴリーⅡB飛行」という扱いになります。

カテゴリーⅡB飛行の最大のメリットは、毎回必要だった事前の許可・承認申請が免除されることです。

次の条件をすべて満たした場合に申請が免除されます。

  • 二等以上の無人航空機操縦者技能証明があり、夜間飛行の限定変更をしている
  • 第二種以上の機体認証を受けているドローンを使用する
  • 立入管理措置(第三者を立ち入らせない対策)を行う
  • 機体の総重量が25kg未満である
  • 飛行マニュアルを作成・遵守
  • 独自の飛行マニュアル(安全飛行規程)を作成・遵守する ※1

※1 国への提出は不要ですが、自分自身で安全のための飛行マニュアルを作成し、手元に備えて遵守することは義務となります。

関連記事
≫ ドローンのレベル2飛行で許可が必要なケースを徹底解説|資格で免除も!

宮崎のひと言アドバイス

頻繁に夜間飛行を行う業務であれば、国家資格の取得は大きなメリットになります。

毎回申請する手間や、許可が下りるまでの通常3〜4週間程度の待機期間を省けるため、業務をよりスムーズに進められます。

DIPS2.0での夜間飛行の申請手順

「STEP」と印字された木のブロック

STEP ① 申請前の事前準備

まずは機体登録を済ませ、操縦者10時間以上の飛行経歴や夜間訓練実績を積みます。

目的に応じて「標準飛行マニュアル」か「独自マニュアル」を用意しましょう。

関連記事
≫ 100g以上のドローンの機体登録ガイド|DIPS申請の流れと費用【専門家が解説】

STEP ② DIPS2.0での入力作業

システムにログインし、飛行目的や飛行場所などの情報を順番に入力します。機体の灯火装備(LEDライト)や補助者の配置といった安全対策の項目を漏れなく申告することが重要です。

STEP ③ 申請提出から審査完了・許可取得までの期間目安

航空法のルールとして、原則「飛行予定日の10開庁日前まで」に書類の提出が必要です。

ただし書類の不備で補正指示により、再提出になる可能性も十分に考慮し、3週間から4週間ほど十分な余裕を持って申請しましょう。

宮崎のひと言アドバイス

初めての申請では高確率で補正指示、つまり修正依頼が入ります。

機体の追加基準や安全対策の記載漏れ・選択ミスが特に多いのです。適用するマニュアルの内容と照らし合わせて、慎重に入力してください。

事故を防ぐ|夜間飛行の実践的ポイントと安全対策

「POINT」と印字された単語帳

昼間の事前下見(ロケハン)の絶対条件

夜間の視界不良に備え、必ず明るい時間帯に現地を確認します。障害物の位置や飛行ルートをあらかじめ細かく特定しておくことが不可欠です。

暗闇では障害物センサーが機能しないリスクへの対応

ドローンの障害物回避センサーは暗所では正常に作動しません。センサーに頼らずに安全な距離を保つ操縦技術と、補助者との綿密な連携が必要です。

実践的な練習ステップ

いきなり真っ暗な環境で飛ばすのは大変危険です。

まずは夕暮れの薄暗い時間帯から訓練を始め、徐々に暗闇での視認性や機体操作の感覚に慣れていくステップを踏みましょう。

宮崎のひと言アドバイス

夜間は昼間に比べて風の影響や気温の変化を感じにくく、低温による電圧低下などにより、バッテリーの消耗も早くなる傾向です。

飛行前のチェックリストに必ず「灯火の点灯確認」と「バッテリー残量の確認」を加え、余裕をもったバッテリー管理を行いましょう。

ドローンの夜間飛行に関するよくある質問(FAQ)

ドローンとQ&Aの文字

Q1: 自分の所有する敷地内(庭など)であれば、夜間飛行の申請は不要?

A. 屋外であれば所有地であっても航空法の申請が必要です。

ただし四方がネットなどで囲まれ、上部も覆われているゴルフ練習場のような場所は「屋内扱い」となり、航空法上の申請は不要です。

関連記事
≫ ドローン練習に最適!「屋内」の許可不要条件と、必須の”もう1つの許可”

Q2: 夜間飛行の許可取得までにかかる日数は?

A. 不備がなければ、10開庁日(土日祝を含めると約2週間)程度で承認されます。

ただし書類の修正・補正指示が入ることを見越して、飛行予定日の3〜4週間前など早めに準備・申請を進めることを強くお勧めします。

Q3:ドローンで綺麗な夜景撮影をするためのカメラ設定のコツは?

白飛びを防ぐため明るい部分を基準に露出を合わせます。ノイズを減らすためISO感度は低めに設定し、シャッタースピードやホワイトバランスを固定して撮影するのがコツです。

まとめ

飛行するドローンと「まとめ」の文字

ドローンの夜間飛行は、美しい景色を撮影できる魅力的な飛行方法です。しかし暗闇で周囲が見えにくくなることから、事故のリスクが高まるため、航空法による厳格なルールが設けられています。

まずは機体の灯火や補助者の配置といった条件をしっかりと整えましょう。そしてDIPS2.0にて、正しい手順で許可申請を行うことが第一歩です。

包括申請におけるDID地区での夜間飛行不可など、見落としがちな制限事項などにも、十分に注意してください。

ルールを守り綿密な安全対策を講じて、安全で問題のない夜間のドローン飛行を行いましょう。

最後までご覧いただきありがとうございました。ドローン専門行政書士の宮崎がお伝えしました。

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